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「二兎」追う中国指導部=湖北・北京以外は経済回復―新型肺炎



【北京時事】新型コロナウイルスによる肺炎の終息が見通せない中、中国指導部は感染拡大防止と経済の回復という「二兎(にと)を追う」姿勢を鮮明にしている。企業活動の停滞が長引けば、各種経済目標の達成が危ぶまれるためだ。地方政府には、科学的なリスク判断に基づいて経済活動を再開させるよう指示。ただ、深刻な状況が続く湖北省と、首都・北京市は例外扱いにした。

中国共産党は21日、習近平総書記(国家主席)が主宰する政治局会議を開き、感染拡大について「まだ転換点は到来していない」と厳しい認識を示す一方で、経済運営について「影響を最小限に抑え、今年の経済・社会発展目標の実現に努力する」ことを確認。地域ごとの感染リスク評価に基づき、秩序ある経済活動の再開を要求した。

中国政府の22日の発表では、感染者増ゼロの地域が、全国31省・直轄市・自治区のうち18に達した。感染拡大を恐れる省や市が、出稼ぎ労働者の復帰を拒むなどして操業再開を遅らせていることに業を煮やし、「感染が深刻ではない大多数の都市は『静止』するな」(党機関紙・人民日報系の環球時報)と檄(げき)を飛ばした格好だ。

今年は「第13次5カ年計画」の最終年に当たるとともに、2010年比で国内総生産(GDP)と所得を倍増させる公約の目標年でもある。内外のエコノミストの試算では、今年のGDP成長率が5.7%程度なら目標達成は可能だが、肺炎が与える打撃を織り込み「基本シナリオで5.5%、長期化すれば3.9%」(野村証券)など悲観的な予測も相次ぐ。国民を豊かにすることで一党独裁を正当化してきた共産党にとって、目標未達は避けたい事態だ。

一方、政治局会議の発表文は、湖北省と北京市の扱いを別記した。国内感染者の8割超、死者の95%を占める湖北省には「断固とした拡散防止」を引き続き要求。首都の安全を担う北京市には「全力を挙げた感染拡大防止」を求めた。

北京では、習主席らが執務・居住する中南海から約4キロ先の病院で看護師や患者ら36人の集団感染が発生したばかり。首都の感染を封じ込めなければ、全国人民代表大会をいつ開けるかも見通せない状況が続く。

【時事通信社】 〔写真説明〕21日、中国の広州市で、マスクを着けて客を迎える店員(EPA時事) 〔写真説明〕21日、中国の広州市で、マスクを着けた飼い犬を抱く女性(EPA時事) 〔写真説明〕21日、北京で、マスクを着けて店番をする店員(AFP時事)

2020年02月22日 16時50分


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