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消えた欧州の日常=公式戦再開めど立たず―補償問題で混乱も・サッカー



【ロンドン時事】新型コロナウイルスの感染拡大は、世界各地でさまざまな困難をもたらしている。欧州の文化に深く根付くサッカーも3月以降はほとんどの国で公式戦が中断。週末のスタジアム周辺は閑散としたままで、外出規制が続くロンドンの街中ではクラブ公式ショップのドアが固く閉ざされている。

欧州でまず感染者が急増したのがイタリア。3月初旬、同国政府は国内全域の移動制限を命じ、公式戦が中断した。その後、わずか数日の間にスペインやフランス、イングランド、ドイツなどの主要リーグも同様の措置が取られ、日常からサッカーの興奮が消えた。

◇ユーロ延期

3月中旬には、欧州で今季最大のイベントだった欧州選手権(ユーロ、6~7月)の1年延期が決まる。ロンドンやローマなど欧州広域12都市で開催予定だったが、新型コロナが収束するめどが立たず、断念せざるを得なくなった。欧州チャンピオンズリーグ(CL)も決勝トーナメント1回戦第2戦が途中で中断。こちらも再開の見通しが立っていない。

ベルギーでは1部リーグの再開を大半のクラブが諦め、15日の総会で打ち切りを決める見通しとなった。

◇クラブは悲鳴

莫大(ばくだい)な放映権料に支えられ、世界中からスター選手が集まる欧州でも公式戦の中断は未曽有の事態。収益の悪化により1カ月もたたないうちに各クラブからは悲鳴が上がり、選手の給与カットや職員のレイオフ(一時解雇)に踏み切るケースが増え始めた。

メッシらがいるバルセロナ(スペイン)などはトップチームの給与を7割以上カット。選手の給与削減に二の足を踏んでいたイングランドでは世論の批判を背景に政府から異例の要請を受け、年俸の3割削減に向けて選手と交渉を始めることになった。

シーズンが再開できなければ、各リーグはスポンサーやテレビ局への補償問題で混乱する可能性もある。高騰し続ける選手の「移籍金バブル」の崩壊を指摘する専門家も多い。

◇スターも支援

先が見えない逆境の中、支援の動きも目立ち始めている。イングランドやスペインなどでは複数のクラブがスタジアムを医療機関に提供。メッシ、ロナルド(ユベントス)、ネイマール(パリ・サンジェルマン)ら多くのスター選手たちは母国の病院などに多額の寄付金を送った。

ロナルドは「世界中が困難な状況にある中、健康や家族、愛する人に感謝しよう。家にいて、命を救うために闘ってくれる医療関係者を助けよう」とインスタグラムで呼び掛けている。

【時事通信社】 〔写真説明〕閑散とするイングランド・プレミアリーグ、チェルシーの本拠地周辺=4日、ロンドン 〔写真説明〕医療物資の保管場として提供されたレアル・マドリードの本拠地サンティアゴ・ベルナベウ=3月12日、マドリード(AFP時事) 〔写真説明〕ユベントスのポルトガル代表FWロナルド=2月26日、フランス・リヨン(AFP時事)

2020年04月06日 07時16分


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