一般社団法人 日本電子機器補修協会

rogo

感染減対策、手詰まりも=専門家「国民の危機感薄い」―緊急事態宣言延長



緊急事態宣言が延長される首都圏4都県。新規感染者は1月より大幅に減ったが、減少スピードは鈍化した。対策の手詰まり感が拭い切れない中、専門家は「国民の危機感が薄くなったのでは」と懸念する。

新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織は3日、4都県の1週間の新規感染者数を前週と比べた数値を分析。1月下旬から2月上旬はおおむね0.6~0.7台だったが、3月2日時点では東京0.83、埼玉0.73、千葉・神奈川0.94と上昇傾向がうかがえ、「2月中旬以降、感染者の減少スピードが鈍化した」と結論付けた。

専門家組織が危機感を抱くのが「見えにくいクラスター(感染者集団)」だ。昨年夏の第2波では夜の繁華街が大きな問題になったのに対し、第3波では明確な感染源が不明な例が少なくない。感染者の行動履歴を調べて濃厚接触者らを追跡する「積極的疫学調査」で追い切れない感染源もある。

対策には手詰まり感も漂うが、専門家組織座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は「現在の対策では、従来のような速度で感染者を減らせない」と強調した上で、感染リスクが高い繁華街に検査スポットを設け、利用してもらうことなどが有効と話す。

専門家組織に加わる日本医師会の釜萢敏常任理事は「今年1月初旬には『感染が全国に広がってしまう』という危機感があった。今は少し薄れてしまった」と指摘。「延長幅の2週間は最低の単位だ。首都圏は人口や人の移動が多く、感染源が特定できない例がかなりある。国や自治体が『ワンボイス』でメッセージを表明し、2週間で何を目指すのか明確にする必要がある」と訴える。

専門家組織の別のメンバーは「飲食店の営業時間短縮だけでは限界がある。時間短縮に加え、何をするか。絶対に第4波をつくらない決意が重要」と説いた。

【時事通信社】

2021年03月05日 14時16分

society


関連記事

「加害者の経験」再発防止の糧に=事故

新制度で「速やかな救済を」=水俣病訴

新潟水俣病、特措法対象外も救済=原因

藤原定家の自筆本見つかる=古今和歌集

愛媛などで9人軽傷=震度6弱、被害確

愛媛、高知で震度6弱=津波なし、転倒

「阪神大震災思い出した」=深夜の大揺

輪島塗復活へ、Uターン女性奮闘=「技

窒素固定する細胞小器官発見=「ニトロ

消えぬ耳鳴り「頭の中にセミ」=偏見恐

原子炉内への核燃料搬入開始=柏崎原発

要人警護、政治家側の協力課題=単独犯

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース