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弾圧激化、在留邦人にも影=長引く混乱で高まる緊張―クーデターのミャンマー



国軍によるクーデターが起きたミャンマーでは抗議活動に対する治安当局の激しい弾圧が続き、犠牲者が増えている。最大都市ヤンゴンに暮らす日本人にも緊張が高まり、「早く平和な国に戻ってほしい」と願う声は強い。

国連などによると、ミャンマー治安当局は平和的なデモにも銃口を向け、2月1日のクーデター以降、50人以上の市民が国軍と警察に殺害された。

「きょうも街中で武装兵が市民を追い掛けるのを見た」。市中心部に住む会社員の邦人女性(50)によると、当初、自宅近くの大通りで盛んだった抗議活動は、当局の道路封鎖を受け、住宅街へと場所を移しつつある。女性は「いつどこで危険なことが起こるか分からず、まるで戦争。弾圧が続けばミャンマーに未来はない」と声を震わせる。

「ボン!」。先月28日午前11時ごろ、映像制作などを手掛ける新町智哉さん(42)が住む集合住宅5階の窓ガラスを催涙弾が突き破った。クリーム色の煙が瞬く間に家中に広がり、新町さんは吐き気や手足のしびれを感じ避難もできなかった。

近くで市民らが抗議活動中で、制圧しようとした当局が催涙弾を使用したとみられ、新町さんは「パニックにならないように必死だった。本当に恐ろしかった」と振り返る。

長引く混乱は、日本人が経営するレストランにも暗い影を落とす。和食店で働く邦人男性(36)は「クーデター以降、客の6割を占めた駐在員の足は遠ざかり、売り上げは大幅に減った」と漏らす。通勤時に銃声を耳にし、「怖くて家に帰らず店に泊まることもある。店の休業も考えないといけない」と頭を抱えた。

在ミャンマー日本大使館によると、在留届の出ている邦人は約3500人で、既に帰国した人も多い。「当局による制圧の動きは、場所も時間も予断を許さない」と警戒を強めており、集会やデモには絶対に近づかないよう呼び掛けている。

【時事通信社】 〔写真説明〕市民が大通りに設置したバリケード(1日朝、ヤンゴン市)=在留邦人提供=

2021年03月06日 05時29分


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