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【北京時事】米海軍の駆逐艦が中国軍空母に接近して撮影した写真を米軍が公開し、中国側から「米国が中国に対抗する決意を示した」(12日付の共産党機関紙・人民日報系の環球時報中国語版)という見方が出ている。対立を深める米中両国は台湾周辺や南シナ海で軍事活動を頻繁に行っており、緊張が一層高まっている。
米海軍は、4日にフィリピン海を航行したイージス駆逐艦「マスティン」の艦長らが近くを並走する空母遼寧を監視する写真を公開した。写真には艦載機や「16」という遼寧の番号が写っている。
マスティンの艦長は椅子に腰掛けて脚を伸ばしリラックスした様子に見える。環球時報は写真を公表した米側の意図について、多くの専門家の分析として「中国に対抗する米国の決意を示し、同盟国を強気にさせるためだ」と報じた。
一方、12日付の環球時報英語版は米メディアを引用し、遼寧などの艦隊が約1週間、台湾の東の海域で訓練を行った後、10日に南シナ海に入ったと伝えた。米海軍は9日、空母「セオドア・ルーズベルト」を中心とする空母打撃群が南シナ海で演習を行ったと発表しており、南シナ海の領有権を主張する中国が米軍に譲歩しない態度を鮮明にした形となっている。
同紙は「遼寧の演習は年度計画に基づき、両国の空母が同じ海域で訓練を行ったのは偶然だ」とする専門家の見解を伝えた。一方で、別の専門家は「中国の空母整備が進めば、同様の事例が増える」と予想した。
【時事通信社】
〔写真説明〕4日、フィリピン海を航行する米海軍のイージス駆逐艦「マスティン」から中国軍の空母を監視するブリッグズ艦長(左)(米海軍のウェブサイトより)
2021年04月12日 14時17分
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