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仮住まいピーク時の1%未満=進む復興、教訓の伝承課題―熊本地震、14日で5年



熊本地震は震度7を観測した前震から14日で5年。道路などインフラの整備は進み、仮住まいを続ける被災者はピーク時の1%未満となった。一方で、震災の記憶は薄れつつあり、教訓をいかに伝え続けるかが課題となっている。

地震で多くの人々が住宅を失ったが、5年間で自宅の再建や災害公営住宅への転居が進んだ。熊本県によると、3月末時点の仮設住宅入居者は150世帯418人で、ピーク時(4万7800人)の0.9%となった。

県内18市町村に設けられていた被災者の見守り活動を担う「地域支え合いセンター」は、益城町など3市町村のみとなった。ただ、災害公営住宅に暮らす1657世帯のうち、高齢者世帯の割合は51%に上り、自治体は民生委員による訪問などを通じて支援を続けるという。

記憶の風化も大きな課題だ。熊本市が昨年12月に意識調査を実施したところ、回答した約3500人のうち、「復興は進んでいると感じる」とした人は「どちらかと言えば」も含め95%に達した。一方で、「地震の記憶や教訓を忘れがち」と答えた人も68%に上り、学校での防災教育や家庭の防災対策の必要性が課題に挙げられた。

インフラ面では、鉄道と道路がほぼ復旧。崩落した阿蘇大橋(南阿蘇村)も架け替えられ、3月に開通した。一部で不通が続く第三セクターの南阿蘇鉄道は、2023年夏の全線再開を目指す。

圧死など地震による直接死は50人。体調悪化などによる関連死はこの1年で1人増え、犠牲者は熊本、大分両県で計276人となった。

【時事通信社】 〔写真説明〕夕暮れを迎える熊本市街。奥は熊本城=13日午後、熊本市中央区 〔写真説明〕崩落した阿蘇大橋付近で土砂崩れに巻き込まれて亡くなった大学生に手向けられた花と、開通した新阿蘇大橋(奥)=13日午後、熊本県南阿蘇村 〔写真説明〕地震で崩落した阿蘇大橋の下流に開通した新阿蘇大橋を一望できる展望台を訪れた人たち=13日午後、熊本県南阿蘇村

2021年04月13日 14時34分


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