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「改めて反対」「納得できず」=募る不信感、やまぬ憤り―処理水放出決定で



東京電力福島第1原発から出る処理水を海洋放出する方針が正式決定した13日、漁業関係者は政府への不信感を募らせ、相次いで憤りの声を上げた。「改めて反対」「納得できない」。風評被害への懸念は強く、「後継者が辞めていきかねない」と不安も聞かれた。

「決定は心から残念。改めて反対する」。福島県漁業協同組合連合会(県漁連)の野崎哲会長はこう語気を強めた。「『関係者の理解なしに放出しない』という国の方針を順守してもらえると信じてきた」と不信感もあらわにした。

原発事故後、風評への懸念から漁獲制限を強いられた県漁連は4月、操業拡大へようやくかじを切ったばかり。野崎会長は「漁業を続けることが唯一の抵抗。(国には)さまざまな施策を打ってもらいたい」と対策の徹底を求めた。

福島第1原発から約6.5キロの距離にある浪江町の請戸漁港を拠点とする漁師(65)は「国の担当者は直接説明に来てほしい。具体的な風評対策や賠償が示されず信用できない」と不安そうに話した。

強い反発は宮城県でも広がった。「怒り心頭で納得できない」。県漁業協同組合の寺沢春彦組合長は声を震わせた。多くの漁師が原発事故以降、魚の価格下落に苦しんでいる。「海洋放出の安全性を訴えるのであれば、国民や諸外国への説明責任を果たさなくてはだめだ」と強い口調で語った。

茨城県では茨城沿海地区漁業協同組合連合会の吉田彰宏専務理事が「後継者が辞めていきかねない」と不安を口にした。水産物の安全検査徹底など、これまで取り組んできた風評払拭(ふっしょく)への努力を強調。「政府の風評対策の内容は全く見えない。漁業者らにまず説明するべきだ」と訴えた。

【時事通信社】 〔写真説明〕梶山弘志経済産業相と面会する福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長=13日午後、福島県いわき市 〔写真説明〕梶山弘志経済産業相(左手前から2人目)と面会する福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長(右手前から2人目)ら=13日午後、福島県いわき市

2021年04月13日 19時09分


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