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「首長優先」許される?=ワクチン接種、識者の見解は―新型コロナ



自治体の首長が、住民より優先して新型コロナウイルスワクチンの接種を受けていたことが各地で次々に発覚している。公平性の観点から批判が集まる一方で、感染対策の陣頭指揮を執る自治体トップの優先接種は合理的だと理解を示す意見もある。首長の優先接種は許されるべきか、地方自治と医療倫理の専門家に見解を聞いた。

地方自治論が専門の野田遊・同志社大教授は、「首長は自治体の意思決定を行う決裁権者。優先接種を受けるべき立場であり、受けなくてはならない」と断じる。「もし首長が感染すれば、ワクチン供給や感染防止対策は大きく遅れ、住民が不利益を受ける。余ったワクチンを打つこと自体、本来はそこまで問題視されることではない」との立場だ。

優先接種に厳しい目が向けられたのは、ワクチンの供給遅れや予約システムの不備など、行政の不手際に不満がたまっていたことが背景にあると分析。「首長側は『自分も医療従事者』などと言い訳せず、市民のために接種を受けたと丁寧に説明していくべきだ」と話した。

京都大大学院の児玉聡准教授(医療倫理)は、厚生労働省が過去に定めた新型インフルエンザワクチンの接種ガイドラインでは、医療従事者のほか首長や警察官などの「社会機能維持者」も優先対象だったと説明。「なぜ新型コロナでは含まれなかったのか。不透明な形での優先接種は、公平性の観点から問題がある」と批判した。

児玉准教授は「菅義偉首相も訪米前、例外的に優先接種を受けているが、バイデン米大統領に会うためとあって当時は騒がれなかった」とも指摘。余ったワクチンの扱いも含め、例外や拡大解釈を許さないような厳格なガイドラインを作っておくべきだったと語った。

【時事通信社】

2021年05月14日 19時04分

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