一般社団法人 日本電子機器補修協会

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美浜原発3号機、再稼働も見えぬ将来=「関電の求心力低下」指摘も―福井



運転開始から40年を超える関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)が23日、再稼働した。20年間の運転期間延長が認められたものの、地元同意の議論が迷走した影響などで再稼働は想定より遅れた。廃炉までの「残り時間」は15年半ほど。地元では関電の「求心力低下」もささやかれる中、廃炉後の将来に不安を抱く人もいる。

関電は、美浜3号機の安全対策工事を昨年9月に完了。当初は、再稼働の目標時期を今年1月ごろとしていた。しかし、県側と約束していた使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設の県外候補地提示などをめぐり、地元同意の議論は予想外に難航した。

関電は1970年の美浜1号機運転開始以来、半世紀以上にわたり地元との良好な関係を維持してきたが、2019年9月、同県高浜町の元助役からの金品受領問題が発覚。同社は、経営体制を刷新し、コンプライアンス(法令順守)の徹底や工事発注などの透明性確保を重視するようになった。地元関係者からは「関電との対話は減り、関係は疎遠になった」との声も漏れる。

10年ぶりの再稼働自体には「地域経済にも大きなプラス」(戸嶋秀樹・美浜町長)と好意的な声が多数を占める。ただ、15年後に迫る廃炉後の将来像には、新増設や建て替えを求める意見がある一方、安全性に対する懸念や原発に依存することへの不安の声も少なくない。

国は21日、同県敦賀市で県や立地市町の首長、電力会社社長らと地域の将来像を議論する「共創会議」の初会合を開いた。出席した関電の森本孝社長は「地域の声をしっかり聞き、持続的な地域発展に向けて主体的に取り組みたい」と強調。杉本達治知事も「将来像に不安を抱えている全国の立地地域のモデルケースになるように」と期待を寄せた。

【時事通信社】 〔写真説明〕美浜原発の安全対策工事を視察する福井県の杉本達治知事(左)=4月24日、福井県美浜町

2021年06月23日 10時39分


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