一般社団法人 日本電子機器補修協会
山梨県の中央自動車道笹子トンネルで2012年12月、天井板が崩落し男女9人が死亡した事故は2日で発生から10年を迎える。犠牲となった石川友梨さん=当時(28)=の両親=神奈川県横須賀市=は「時間がたつほど会いたい気持ちが強くなる。なぜ死ななければならなかったのか、真相を知りたい」と語る。
あの日、朝のニュースで事故が起きたことを知った。「気の毒に」と思っていたところ、友梨さんが巻き込まれた可能性があると伝えられたという。父信一さん(73)は「しっかりした気の強い娘なので、助かるという望みを持っていた」が願いは届かなかった。
友梨さんは東京都内のシェアハウス仲間との旅行に参加し、事故に遭った。葬儀には500人以上が参列し、両親は「友人が多いことに驚いた。楽しい人生を生きていたんだな」と口をそろえる。
事故後の日々について、両親は「無我夢中の10年だった」と振り返る。母佳子さん(64)は「なぜ娘が死ななければならなかったのか、真相を知りたい。(トンネルを管理する)中日本高速との闘いだった」と話す。
「真実が知りたい」との思いから、他の遺族らと起こした民事訴訟では、天井板のつり金具を固定するボルトの検査が長年実施されていなかったことが判明した。しかし、「なぜ検査が実施されないままだったのか」は明らかになっていない。
両親はこれまで中日本高速の担当者と100回を超える面会を重ねてきた。しかし、点検の不備に関する疑問について、いまだに納得のいく説明は得られていない。
事故で同社関係者10人が業務上過失致死傷容疑で書類送検されるなどしたが、1人も起訴されなかった。佳子さんは、全ての捜査が終結したからこそ、「本当のことを話してほしい」と訴える。
「天国に娘を迎えに行った時、『お父さん、お母さんはちゃんと無念を晴らすためにがんばったよ』と言えるようにしたい」。両親は娘を奪った事故の原因を問い続けている。
【時事通信社】
〔写真説明〕笹子トンネル事故で亡くなった石川友梨さんの父信一さん(左)と母佳子さん=11月10日、神奈川県横須賀市
2022年12月01日 18時15分
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