ジョンソン氏の「うそ」調査＝パーティー問題、本人は否定―英下院

【ロンドン時事】英首相官邸などで新型コロナウイルス規制違反のパーティーが開かれた問題で、当時政権にあったジョンソン元首相に対する事情聴取が２２日、下院特権委員会で行われた。ジョンソン氏が違反行為を巡り、故意に虚偽の説明をして議会を欺いたかどうかが焦点。「うそ」と判断されれば議員失職の可能性もあるが、当人は「胸に手を当てて、議会にうそをついたことはないと言える」と自身の潔白を主張した。

新型コロナ流行中の２０２０～２１年、英国ではロックダウン（都市封鎖）などの厳しい規制が敷かれた。ところが、官邸などで繰り返しパーティーが開かれ、規制順守を呼び掛けたジョンソン氏も一部に参加していたことが判明。同氏は罰金を科されたが、議会答弁では規則違反や虚偽行為を一貫して否定した。

野党の動議を受け、超党派議員７人の特権委員会が昨春、調査を開始。今月上旬の暫定報告書で、ジョンソン氏が複数回にわたり議会を欺いた可能性があると指摘した。同氏はパーティー問題で批判を浴び、昨年９月に首相を辞任している。

ジョンソン氏は委員会で「（規則違反を否定する議会での）発言は、私がその時点で本当に知っていたことに基づき誠意をもって行われた」と主張。周囲から会合に関する適切な助言がなかったとした上で、「不注意で議会を欺いた形になったことを謝罪する。しかし、意図的にそうしたと言うのは全く真実でない」と「無罪」を訴えた。

【時事通信社】 〔写真説明〕２１日、ロンドンの自宅を出たジョンソン元英首相（ＥＰＡ時事）

2023年03月23日 00時58分

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