
自民党と日本維新の会は12日、衆院議員定数削減に向け、実務者協議の初会合を国会内で開いた。両党が連立政権合意書に明記した定数削減法案の今国会成立を実現するため、検討を急ぐことを確認。ただ、野党に加え自民からも慎重論が漏れており、議論の行方は不透明感を増している。
実務者協議には自民の加藤勝信政治制度改革本部長、維新の浦野靖人選対委員長代行らが出席した。17日に次回会合を開く。連立合意書は「1割を目標に定数を削減するため、今国会で法案を提出し、成立を目指す」と記しており、(1)具体的な削減数(2)削減対象は小選挙区か比例代表か―などについて検討を進める。
自民は12日、実務者協議と並行し、政治制度改革本部の会合を党本部で開いて党内論議もスタート。鈴木俊一幹事長は「合意事項をしっかり進めていかなければならない。時間的制約があり、濃密な議論をお願いしたい」と呼び掛けた。
会合では定数削減の検討を集中的に進めるためプロジェクトチーム(PT)を設けることを決定。ただ、出席者によると、維新だけでなく野党各党と協議すべきだとの声が相次いだという。
【時事通信社】
〔写真説明〕衆院定数削減に関する実務者協議に臨む自民党の加藤勝信前財務相(奥右)と日本維新の会の浦野靖人氏(同左)=12日午後、国会内
〔写真説明〕自民党の政治制度改革本部の会合であいさつする加藤勝信本部長(奥中央)=12日午前、東京・永田町の同党本部
〔写真説明〕自民党の政治制度改革本部の会合であいさつする鈴木俊一幹事長(左から2人目)=12日午前、東京・永田町の同党本部
2025年11月12日 18時31分