高校教育改革の一環として、文部科学省が各都道府県に基金を創設する方向で検討していることが分かった。一部は2025年度補正予算案に盛り込む考えだ。26年度から私立を含めた高校授業料の実質無償化が始まることで、志望者減が懸念される公立高校に対し、財政面での支援を強化し、魅力向上を図る。また、理系や農業・工業などの分野で専門人材の育成強化も目指す。
基金は総額3000億円規模となる見通し。外部講師の活用や、3Dプリンター、情報端末などの整備に充てることを想定している。
文科省によると、全国の高校生のうち、半数近くは文系が占めており、理系は3割程度、専門高校生は2割程度にとどまる。地方の少子化や過疎化が深刻となる中、文科省は農工業分野を支える人材を育成する専門高校の体制強化が急務と判断。社会で需要が急増しているデジタル分野を担う人材育成に必要な環境も整える。
【時事通信社】
2025年11月15日 05時36分
administration