政権内の力関係に影響も=与党圧勝ムード影潜め―韓国地方選



【ソウル時事】6月3日投開票の韓国統一地方選が10日後に迫り、選挙戦が本格化している。革新系与党「共に民主党」が優勢だが、当初の圧勝ムードは影を潜め、保守地盤の南東部・慶尚道地域を中心に保守系最大野党「国民の力」が追い上げを図る。夏に与党代表選を控え、結果が政権内の力関係に影響を与える可能性もある。

「尹錫悦(前大統領)の復活を夢見る勢力を確実に韓国から追い出す選挙だ」。公式選挙運動が始まった21日、共に民主党の鄭清来代表は李在明大統領がかつて市長を務めた京畿道城南市で街頭演説し「内乱勢力の審判」を訴えた。

地方選は、「非常戒厳」宣言による尹氏弾劾後、李政権が発足して1年のタイミングで迎える。国民の力は尹氏を支持する勢力と断絶できないまま低迷。6割を超える高い大統領支持率や空前の株高も背景に、与党には当初、16の道知事・広域市長選のうち、15カ所で勝てるという楽観論が広がっていた。

しかし、与党が4月末、李氏の抱える刑事裁判に関し、起訴取り下げに道を開く法案を提出したことで、反発する保守層に活気が戻り始めた。与党がはっきり優勢なのは10カ所程度となり、鄭氏は19日、「ソウルも厳しくなっている。もっと緊張し、切実な気持ちで戦わなければいけない」と引き締めを図った。

与党は、多数を制しても首都ソウル市長選で敗れれば「勝利」と喜べない。「やり手区長」として知られた与党の鄭愿伍・前同市城東区長がリードするが、「首都を任せるには力不足」という声も根強く、5選に挑む国民の力の呉世勲市長が懸命に追い上げている。

次期大統領選も視野に、今後、李氏との主導権争いの可能性が指摘される鄭代表は、8月ごろの与党代表選で再選を果たし、2028年総選挙の公認権を握りたい考えと言われる。一方、李氏に近い金民錫首相が近く辞任し、鄭氏の対抗馬として代表選に出馬するとみられている。

鄭氏は地方選を通じて続投に有利な環境をつくりたいところだ。ただ、事実上、革新系同士の争いとなった南西部・全羅北道知事選で、鄭氏が推す公認候補が、党を除名され無所属で出馬した現職と接戦。公認候補が敗れれば鄭氏に大きな打撃となる。

【時事通信社】 〔写真説明〕韓国革新系与党「共に民主党」の鄭清来代表=4月29日、ソウル(EPA時事)

2026年05月24日 19時04分


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