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米大統領選、最終盤まで法廷闘争=郵便投票めぐり決定相次ぐ



【ワシントン時事】米連邦最高裁は29日、大統領選で郵送された票に投票日の消印があれば、投票9日後に選管へ到着した分まで集計する南部ノースカロライナ州の方針について、認める判断を下した。新型コロナウイルスの感染拡大で郵便投票や期日前投票が激増する中、選挙当日の11月3日まであと5日となった時点でも、投票や集計をめぐり各地で法廷闘争が続く異例の事態となっている。

同州の裁判で、トランプ大統領陣営や共和党は「集計対象は投票日から3日以内に到着した分だけにすべきだ」と主張していた。スタイン州司法長官は声明で、最高裁決定を「パンデミック(大流行)中でも有効票はすべて集計しようという、州選管の努力が支持された」と歓迎した。

最高裁は28日にも、東部ペンシルベニア州選管が投票日を過ぎて到着した郵便投票を集計することを事実上認める決定を下した。ノースカロライナ、ペンシルベニア両州ともトランプ氏と民主党のバイデン前副大統領の支持が伯仲する激戦州。郵便投票を選ぶのは民主党支持者が多いといわれ、最高裁決定は共和党やトランプ陣営にとって痛手だ。

共和党に有利な決定も出ている。連邦最高裁は26日、郵便投票受け付けの締め切りを投票日から6日後まで延長するとした中西部ウィスコンシン州の方針に関し、反対する共和党の主張を認めた。南部テキサス州最高裁は27日、期日前投票所を各郡1カ所に限定したアボット州知事(共和)の決定を支持し、「投票の機会が制約される」と反対する民主党の主張を退けた。

フロリダ大「米選挙プロジェクト」の集計によると、大統領選の期日前投票と郵便投票を済ませた人は、29日までに8100万人を超えた。トランプ氏は「郵便投票が増えれば不正も増える」と根拠なく主張。結果次第では裁判に訴える構えで、投票日以降も選挙をめぐる法廷闘争が繰り広げられる可能性もある。

【時事通信社】 〔写真説明〕29日、米オハイオ州クリーブランド近郊で、大統領選の期日前投票をする住民(EPA時事) 〔写真説明〕米ノースカロライナ州シャーロットで、期日前投票の初日に有権者を補助する投票所スタッフ=15日(AFP時事)

2020年10月30日 15時33分


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