国家公安委員長に棚橋氏＝小此木氏、横浜市長選出馬へ

菅義偉首相は２５日、地元の横浜市長選（８月８日告示、同２２日投開票）に出馬するため閣僚の辞表を提出した小此木八郎国家公安委員長（５６）＝衆院神奈川３区、自民党＝の辞任を認め、後任に同党の棚橋泰文元科学技術担当相（５８）を起用した。２５日夕の皇居での認証式を経て就任した。

首相は棚橋氏の起用について「デジタル化や規制改革にしっかりと取り組んでいる経験を重要視した」と理由を説明した。

東京五輪・パラリンピックの警備責任者でもある国家公安委員長の交代に関しては、「準備をしているので万全の体制で臨むことができる」と強調。「支障を来さないよう切れ目なく対応する」と語った。

棚橋氏は衆院岐阜２区選出の当選８回で麻生派所属。首相と当選同期で昨年の党総裁選では首相を支持した。麻生派の棚橋氏を重用するのは、９月末の任期満了に伴う党総裁選をにらみ、麻生派に配慮する狙いがあるとみられる。

棚橋氏は記者団に「五輪を前に警備計画など至急でやっていかなければいけない。ここ数年の災害の状況を考えると、一寸の油断もできないので全力を尽くしたい」と抱負を述べた。

小此木氏は首相の側近。昨年９月の菅内閣発足時に入閣した。小此木氏は２５日夕、同市で記者会見を開き、出馬を表明した。

菅内閣の閣僚辞任は、今年２月に橋本聖子前五輪相が辞任して以来、２人目。

【時事通信社】 〔写真説明〕記者団の取材に応じる菅義偉首相＝２５日午前、首相官邸 〔写真説明〕棚橋泰文衆院議員

2021年06月25日 18時13分

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