一般社団法人 日本電子機器補修協会

rogo

中国、包囲網の隙狙う=周辺国外交も強化



【北京時事】中国は、日米とオーストラリア、インド4カ国(クアッド)を柱とする米国主導の「対中包囲網」に関し、4カ国の立場は一枚岩ではないとみて突破口を模索する。中でも「非同盟」を伝統とするインドとの関係修復が焦点だ。米側陣営の拡大阻止に向け、米中両大国のはざまで揺れる周辺国への働き掛けも強化している。

中印は新興5カ国(BRICS)や上海協力機構(SCO)の枠組みを共有する。中国外務省によると、王毅国務委員兼外相は16日、SCO首脳会議が開かれたタジキスタンでジャイシャンカル印外相と会談し、「中国は終始前向きな態度でインドとの国境問題を処理している」と説明。両外相は、国境問題の進展を確認した。

中印両軍は未画定の国境地帯で断続的ににらみ合い、昨年6月には衝突で双方に死者が出たが、今年に入り一部地域で撤退を開始した。中国はインドの対米接近に危機感を募らせ、接触を深めた可能性が指摘されている。

バイデン米政権はクアッドに加え、より軍事色が濃い米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」も発足させた。中国側は「アジア太平洋版のリトルNATO(北大西洋条約機構)」(環球時報)と警戒している。

周辺国からは、米中両国の間で「二者択一は不可能」(シンガポールのリー・シェンロン首相)と懸念する声が上がっている。インドネシア外務省は17日の声明でAUKUSに関し「軍備競争への深刻な懸念」を表明。シンガポール外務省によれば、リー氏はモリソン豪首相との16日の電話会談で「AUKUSが地域の平和と安定に建設的に貢献するよう望む」とくぎを刺した。

その2日前、王外相は訪問先のシンガポールでリー氏と会談した。王氏は記者会見で「中米の協力は世界の利益だ。世界は前進し、冷戦時代には戻らない」と訴えた。中国は今後も周辺国を巻き込み、米中対立緩和を求める国際世論の喚起に努める構えだ。

【時事通信社】 〔写真説明〕中国の王毅外相(左)とシンガポールのリー・シェンロン首相=14日、シンガポール(シンガポール政府提供)(AFP時事)

2021年09月25日 16時49分


関連記事

安保理、パレスチナ加盟案を否決=米拒

米英、イランに対抗措置=イスラエル攻

対話維持も火種くすぶる=台湾、南シナ

米中国防相が電話会談=1年5カ月ぶり

モディ氏与党優勢、19日投票開始=有

米、対イランで追加制裁=イスラエル攻

イラン制裁、ウクライナ支援を協議=G

イスラエル、祝祭で月内反撃見送りか=

ウクライナで防空兵器枯渇=ロシア攻勢

イスラエル、対イラン報復で詰めの協議

選挙イヤー、AI活用本格化=獄中から

与党優勢、モディ首相3選濃厚=有権者

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース