
【カイロ、ワシントン時事】イランのタスニム通信によると、同国で外交や国防を統括する最高安全保障委員会のレザイ事務局長は11日、「(原油輸送の要衝)ホルムズ海峡が不安定化する原因は米国だ」と批判した。イラン凍結資産の解除など戦闘終結に関する覚書の内容を守るよう改めて要求し、強硬姿勢を示した。
一方、米中央軍は11日、パナマ船籍の貨物船がオマーン湾を航行し米国による対イラン海上封鎖を突破しようとしたため、航行不能にしたと明らかにした。同船が警告を繰り返し無視したことから、米海軍のヘリコプターが機関室にミサイルを発射したとしている。トランプ米大統領は、海上封鎖がイランに経済的な打撃を与えていると主張しており、封鎖継続で圧力を強める考え。
米イランの仲介に当たるカタール外務省の報道官は11日の記者会見で、ホルムズ海峡の開放に関するイランとオマーンの協議について、「かなり前進した状況だ。双方から前向きな反応が得られた」と述べた。米イランは、カタールやオマーンなどを通じ間接的なやりとりを行っているとされる。
同じく仲介に当たってきたパキスタンのナクビ内相は11日テヘラン入りし、イランのペゼシュキアン大統領やアラグチ外相らと会談。協議進展を促した。
ロイター通信は12日、停戦延長について米国と「議論していない」とのイラン高官の話を伝えた。米イランは6月、「軍事作戦の即時かつ恒久的な停止」をうたう覚書に署名。高官は、その後も米軍がイラン攻撃を続けたなどと不快感を表明し、停戦延長を議論する前に米国が覚書を順守すべきだと主張した。
【時事通信社】
〔写真説明〕イラン最高安全保障委員会で事務局長を務めるレザイ氏=2021年6月、テヘラン(AFP時事)
〔写真説明〕ホルムズ海峡の貨物船=資料(EPA時事)
2026年08月12日 21時54分