
ニデックが14日発表した2025年9月中間連結決算は、営業利益が前年同期比82.5%減の211億円、純利益が58.6%減の311億円だった。車載用製品部門を中心に、巨額の損失引当金や減損損失を計上した。26年3月期の通期業績予想は未定のまま据え置いた。
同社を巡っては、イタリア子会社の貿易取引上の問題や中国子会社の不適切な会計処理の疑いが発覚、第三者委員会がグループ全体の調査を続けている。
中間決算では、電気自動車(EV)用モーター制御部品の業績予想見直しに伴う契約損失引当金として364億円、非金融資産の減損損失316億円などを計上。一方、売上高はハードディスクドライブ(HDD)用モーターなどが好調で、1兆3023億円と過去最高を更新した。
東京都内で記者会見した岸田光哉社長は、一連の不祥事について短期的な収益を重視し過ぎる組織風土が一因と説明し、「経営責任は取っていく覚悟だが、グローバルに輝ける企業に再生することが最大のミッション」と語った。
〔写真説明〕記者会見で質問に答えるニデックの岸田光哉社長=14日午後、東京都中央区
2025年11月14日 21時14分