一般社団法人 日本電子機器補修協会
アサヒグループホールディングスが海外事業強化を急ぐ背景には、国内ビール市場の縮小に歯止めがかからないことがある。海外の有名ブランドや販路を獲得し、需要が高まる高級ビールの販売拡大に活路を見いだそうとしている。一方、1兆円を超える巨額買収には財務悪化の懸念もつきまとう。オーストラリア市場の成長性を疑問視する声もある。
少子高齢化や安価な缶酎ハイの台頭などで、国内ビール市場は縮小が続く。国内ビール大手5社のビール類(ビール、発泡酒、第三のビール)の出荷量は、2005年以降14年連続で過去最低を更新。市場縮小のあおりを受けて、シェア1位のアサヒも主力品「スーパードライ」が伸び悩んでいる。
こうした状況下で、アサヒは採算性が高い高級ビールを国外でも広く展開することで収益拡大を目指している。16~17年には世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー、ABインベブ)から、計約1兆2000億円で旧SABミラー(英国)の欧州事業を買収。豪カールトン・アンド・ユナイテッド・ブルワリーズ(CUB)の買収はこれに匹敵する金額で、アサヒは「今回の買収で日・欧・豪の三極体制が整う」と強調する。
ただ、資金借り入れなどで財務の悪化は必至。さらに、SMBC日興証券の高木直実シニアアナリストは「豪ビール市場は年2~3%で縮小ペースが続いており、CUBの業績はこう着状態。成長性には疑問符が付く」と指摘している。巨額買収に見合う事業成長が実現できるかは不透明だ。
2019年07月19日 20時29分
economy
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