一般社団法人 日本電子機器補修協会
【モスクワ時事】ロシアによるクリミア半島の実効支配や親ロシア派との紛争が続くウクライナで21日、最高会議(議会、定数450)選挙の投票が実施される。世論調査によると、コメディー俳優出身のゼレンスキー大統領の新党「国民の奉仕者」が第1党となる公算が大きく、ゼレンスキー氏の政権基盤の安定に向け、同党がどこまで議席数を伸ばせるかが焦点だ。
調査会社レイティングが18日に発表した調査によれば、投票予定者の41.8%が「国民の奉仕者」を支持。2位以下は▽ロシア寄りの「野党連合」(8.8%)▽ポロシェンコ前大統領の「欧州連帯」(6.5%)▽ティモシェンコ元首相の「祖国」(5.8%)▽人気歌手が旗揚げした新党「声」(5%)-となっている。
議席の半数は比例代表、残りは小選挙区で選出される。既存政治からの脱却を掲げる「国民の奉仕者」は候補者の多くが政治経験を持たないため、「小選挙区でどれだけ勝利できるのかは未知数」(外交筋)といい、単独過半数の獲得は難しいという見方がある。ゼレンスキー氏周辺は連立相手の候補として「声」や「祖国」を挙げている。
ゼレンスキー氏は議会選で政権基盤を強化し、紛争収束に向けた取り組みを本格化したい考え。ゼレンスキー氏とロシアのプーチン大統領は11日に初めて電話会談。プーチン氏はゼレンスキー氏との直接対話を拒否しない姿勢を示している。
一方で、ロシアはウクライナに対する揺さぶりも強めている。モスクワの裁判所は17日、昨年11月にロシアが拿捕(だほ)したウクライナ艦船の乗組員24人の拘束を10月まで延長。プーチン氏は17日にウクライナ東部の親ロ派住民のロシア国籍取得の簡素化に関し、対象となる住民を拡大する大統領令に署名した。
〔写真説明〕ウクライナのゼレンスキー大統領=6月17日、パリ(AFP時事)
2019年07月20日 15時04分
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