中国に改めて民主化訴え＝天安門事件３１年―台湾

【台北時事】中国で民主化運動が武力弾圧された天安門事件から４日で３１年を迎えたのに際し、台湾では中国に対し改めて民主化を求める声が相次いだ。対中政策を所管する大陸委員会は３日、「北京当局は自由や民主に対する人々の期待と向き合い、民主主義の手続きに合致した政治改革を進めるべきだ」と、独裁体制を強める習近平指導部に訴えた。

蔡英文総統は４日、フェイスブックに「中国の１年は３６４日しかない。忘れられている１日がある」と、６月４日の日めくりカレンダーの写真とともに投稿。「世界の全ての場所で、（中国の６月４日のように）消し去られた日が再び来ないよう望む。香港に幸あれ」と記し、国家安全法導入に揺れる香港が中国にのみ込まれ、自由が消える日が来ないよう願った。

事件当時の学生リーダー、王丹氏らが創立したＮＧＯ華人民主書院は３日、事件３１周年を記念した座談会を台北で開催。「中国の独裁体制と言論統制が疫病の拡散を招いた」と、新型コロナウイルスのパンデミック（世界的流行）についても中国の隠蔽（いんぺい）体質を批判し、早期の民主化を訴えた。

2020年06月04日 17時03分

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