右派の元銀行頭取が勝利＝エクアドル大統領選決選投票

【サンパウロ時事】南米エクアドルで１１日、大統領選の決選投票が実施され、右派ギジェルモ・ラソ元銀行頭取（６５）が左派アンドレス・アラウス元知識・人的能力調整相（３６）を破り、初当選を決めた。前回選挙は決選投票で惜敗していたラソ氏は「国民は変化の必要性と、より良い日々への願望を示した」と勝利宣言。アラウス氏も敗北を認めた。就任は５月２４日で任期は４年。

中央選管当局の開票速報（開票率９７．７％）によると、ラソ氏が得票率５２．５％、アラウス氏は同４７．５％。

第１回投票では２割弱の得票で、３位候補を僅差でかわして決選投票に進んだラソ氏は「これまでとは違う社会の声にも耳を傾ける」と約束。外資の積極的導入による雇用創出や最低賃金引き上げ、減税を主張し、環境にも配慮した石油資源開発推進を公約した。

一方、第１回投票では３割強の票を獲得してトップだったアラウス氏は、コレア前大統領の反米左派路線継承を約束。国際通貨基金（ＩＭＦ）への債務の再編、麻薬対策をめぐる米国との合意見直しを約束していた。

現職のモレノ大統領は、副大統領として支えたコレア氏の後継者として２０１７年に当選したが、経済再建のため米国寄りにかじを切った。ラソ氏当選により、こうした路線が継承・強化されることになる。

〔写真説明〕１１日、エクアドル西部グアヤキルで、大統領選の勝利を祝うギジェルモ・ラソ氏（ＡＦＰ時事）

2021年04月12日 12時05分

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