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幹事長人事、揺れた決断=岸田氏抜てき模索も-安倍首相



11日の内閣改造・自民党役員人事では、幹事長の椅子をめぐり水面下で攻防が繰り広げられた。「ポスト安倍」の足場固めへ昇格を狙った岸田文雄政調会長に対し、二階俊博幹事長は権力維持へ巻き返しを図った。岸田氏の抜てきか、二階氏の続投か。安倍晋三首相は最後まで揺れた。

「憲法改正をしっかりやる」。8月30日夕、岸田氏は首相と官邸で向き合い、こう伝えた。首相の宿願である改憲を幹事長として担う決意を込めた発言だった。

幹事長人事をめぐり、党内からは二階氏が80歳の高齢であることに加え、在職期間が3年を超えるため交代を求める声が浮上。首相もその可能性を探っていた。

「二階氏は副総裁じゃ駄目かな」。首相は7月の参院選直後、二階氏を副総裁に起用し、後任の幹事長に岸田氏を据える構想を周辺に漏らした。

首相はかねて岸田氏を「信頼できる」と評価。参院選で岸田派の現職4人が落選し、党内で岸田氏の指導力に疑問符が付いても、「誰が派閥会長でも四つは取れなかった」と擁護し続けた。

麻生太郎副総理兼財務相も、首相の姿勢を後押し。関係者によると、麻生氏は「このあたりで岸田氏を幹事長に引き上げてはどうか」と首相に助言したという。

一方、二階氏サイドはこうした動きに反発。側近からは「二階氏以外に誰が幹事長をできるのか。岸田氏に代えても混乱するだけだ」などとけん制する声が相次いだ。

菅義偉官房長官も二階氏続投を支持し、首相に進言した。周辺には「二階氏だから党内が安定している」と統率力を評価。岸田氏の力量への懸念も示したという。

こうした中で、首相が最終的に選択したのは政権の「安定」。9月に入って、岸田氏に「二階氏は動かせない」と伝えた。「岸田幹事長」が幻となった瞬間だった。

引き続き幹事長を担うことになった二階氏は11日の新執行部発足を受けた記者会見で、首相の党総裁連続4選に関して、「もし決意を固めたときは、党を挙げて支援していきたい」と持ち上げてみせた。幹事長ポストを逃した岸田氏周辺は「二階、菅両氏にしてやられた」と悔しがった。

〔写真説明〕自民党の臨時総務会後、手を取り合う(左から)下村博文選対委員長、鈴木俊一総務会長、安倍晋三総裁(首相)、二階俊博幹事長、岸田文雄政調会長=11日、東京・永田町の同党本部

2019年09月14日 14時37分


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