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石破氏、総裁選惨敗でけじめ=派内に不満、助言受け入れ―主流派志向に転換・自民



自民党の石破茂元幹事長が石破派会長を辞任した。先の党総裁選惨敗に不満を強める同派幹部らから、いったん身を引くべきだと諭され、けじめをつけざるを得ないと判断した。今後はこれまでの「党内野党」の立ち位置から、菅政権を支える「主流派」への転換を模索する。ただ、再び総裁候補として「復活」できるかは見通せない。

「会長を辞したい」。22日昼の派閥臨時総会。石破氏は手元の紙に書かれた文章に目を落とし、自身の決断について淡々と説明した。周辺によると当日の朝5時まで文案を練っていたという。出席者からは「石破氏あっての水月会(石破派)だ」と翻意を求める声も上がったが、石破氏は首を縦に振らなかった。

総裁選では早くから菅義偉首相優位の流れがつくられ、石破派幹部には出馬見送り論が強かった。しかし、石破氏は「自分が自分でなくなる」と押し切った。結果的に期待していた地方票でも首相に水をあけられ、派内では石破氏への不満が渦巻いた。

次期総裁選への展望も開けず、変わらず党内で政権批判をして「冷や飯食い」を続けることへの派内の不安は少なくない。「いったん引いてロングスパンで考えた方がいい」。総裁選後、石破氏が同派メンバーから個別に意見を聴取すると、こうした声が上がり、石破氏も耳を傾けざるを得なかった。これを受け、26日召集の臨時国会前に判断すると決めた。

22日の臨時総会では「菅政権を全力で支える」と政権批判の封印を宣言。TBSのラジオ番組では次期総裁選出馬を目指すかを問われ「菅政権が9月にできたばかりだ。そんなときに私はやりますというのは非常識だ」と言葉を濁した。

石破派幹部の一人は「このまま続けていたら終わっていた」と語り、石破氏の判断を評価する。今回の決断はあくまで冷却期間であって、総裁選出馬の芽はなお残っているとみている。

ただ、石破派は石破氏が立ち上げた新興派閥。派内では「本人が会長を退けば、離脱者が出ない方が不自然だ」(関係者)との声も上がる。石破氏の求心力が低下し、派閥維持が困難になる可能性も捨てきれない。

石破氏の動きは他の総裁候補にも微妙な影響を与えそうだ。再挑戦を目指す岸田文雄前政調会長は記者団に「私自身は次の機会を考えながら努力を続けたい」と言葉少なに語った。

〔写真説明〕記者団の質問に答える自民党の石破茂元幹事長=22日午後、東京・永田町の衆院議員会館

2020年10月22日 21時11分


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