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「不戦敗」から一転擁立へ=迷走自民、巻き返しに躍起―山形【注目区を行く】



自民党が国民民主党現職の舟山康江を支援し、野党分断の象徴区になると目された参院山形選挙区。異例の「不戦敗」方針に対する党内の反発はやまず、主導した自民党執行部は公示目前に独自候補擁立を余儀なくされた。急きょ参戦した新人、大内理加の出遅れは否めず、陣営は巻き返しに躍起だ。(敬称略)

「自民党が自信と誇りを持って公認した。ぜひ押し上げてほしい」。公示直前の18日。JR山形駅前で大内と並んで街頭演説に臨んだ首相の岸田文雄は、集まった聴衆に支持を訴えた。

幹事長の茂木敏充、選対委員長の遠藤利明ら執行部は当初、与党との連携に前向きな国民を山形で取り込んで立憲民主党などとの分断を誘おうとした。ところが、候補擁立を見送ることへの不満や疑問が足元から噴出。態度を決めきれず、足踏み状態が続いた。

結局、大内が公認されたのは公示3週間前の今月1日。担ぎ出したのは遠藤で、全選挙区で最後の決定だった。遅れを取り戻そうと、山形県連会長も務める遠藤が気心の知れた岸田に頼み、地元での応援を実現させた。

関係者は「県内35市町村のうち、29が推薦組織に入った」と明かす。昨年の知事選で大内に勝利した知事の吉村美栄子も県連大会に駆け付けるなど政権への協力姿勢をにじませており、陣営は組織固めを急ぐ。

もっとも、最大のカギは県内で強い影響力を保つ農業関係団体の票をいかに取り込むかだ。対抗馬である舟山の選対本部長は前JA山形中央会会長で、個人後援会長も同会長経験者。団体は今回、大内と舟山の2人に推薦を出し、自民党内では一定の前進と捉える向きもあるが切り崩しは容易ではない。

結束に不安もある。県選出国会議員の一人は「舟山は訴え方が上手で心に響くが、大内は知事選のときから成長していない」と手厳しい。全体の選挙を茂木と共に指揮する遠藤にとっても、自らのメンツを懸けた負けられない戦いが続く。

◇野党共闘が半壊

「今こそ、政治の流れをここから変えていきたい。どうか皆さまのお力を頂きたい」。岸田の街頭演説と同じ日の夕方。舟山は山形市内のスーパー前で、買い物客らに切々と語り掛けた。

2007年の初当選後、再選を目指した13年に落選。16年に雪辱を果たし、国政復帰した。業界団体との関係維持を含め、地域に根差した地道な活動に定評があり、自民党には「難敵」と受け止められている。

そんな舟山を支えるはずの地元の野党共闘態勢は、舟山支援で一致した16年とは様変わりし、今や「半壊状態」だ。原因は舟山の所属する国民が与党への接近を繰り返し、他の野党との関係が悪化したためだ。

舟山自身も22年度予算に賛成票を投じ、共産党は反発。16、19年参院選で独自候補擁立を見送ったが、今回は共闘の枠組みを外れて新人の石川渉を擁立した。党県委員会幹部は「予算に賛成するのはどう考えても与党だ。共闘の意思がない」と憤る。

立民県連も連合の地元組織と舟山を支援するものの心情は複雑だ。立民のある県議は「はらわたが煮えくり返ったが、今はただ応援するしかない」と声を落とす。

「私は野党だ」と繰り返す舟山と、疑いの目を向ける他の野党。結束とは程遠い状況が結果にどう影響するかは見通せない。

NHK党、諸派の新人も支持拡大を訴える。

〔写真説明〕候補者の演説を聴く人たち=18日午後、山形市のJR山形駅前

2022年06月23日 14時50分


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