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立民・維新がアピール合戦=「政権と対決」「保守取り込み」―衆院予算委



衆院予算委員会は24日、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)を終えた岸田文雄首相の出席を求めて集中審議を開いた。立憲民主党と日本維新の会の両党首が論戦に挑み、互いに戦略の「違い」を鮮明にした。立民は政権への対決姿勢を強め、維新は保守層取り込みを狙う。内閣支持率上昇で首相が早期の衆院解散に踏み切るとの観測が出る中、野党第1党を争う両党がアピール合戦を繰り広げた。

「サミット熱から頭を切り替えてほしい」。立民の泉健太代表は首相に対し、物価高に苦しむ国民生活を直視するよう訴えた。核軍縮に関するG7首脳の文書「広島ビジョン」にも触れ「被爆者に失望が広がった」と追及した。内閣支持率を押し上げている要因とみられるサミット「成果」を打ち消したい思惑がありそうだ。

広島ビジョンについて、首相は「厳しい現実に対応することと、『核兵器のない世界』という理想を目指すことをいかに両立させるか。大きな責任ではないか」と反論した。

泉氏に続く立民議員も政権批判を展開した。衆院選をにらみ、自民、維新との差別化を図り「政権批判票」の受け皿となることを目指す。泉氏は維新との国会共闘を解消すると既に表明。獲得議席が150に届かなければ代表を辞任すると明言し、維新や共産党との選挙協力も否定。自ら「背水の陣」を敷いた。

泉氏は質疑後、記者団に「早く政権交代しなければならない」と決意を訴えた。会期末が6月21日に迫る今国会の終盤戦では立民が内閣不信任決議案を提出するかが焦点となる。自民内には衆院解散の引き金となるとの見方もある。だが、記者団から提出方針を問われた泉氏は「何もありません」と正面から答えなかった。

一方、維新は、保守層を自民から引き剥がしたい考えで、立ち位置は自民と重なる。馬場伸幸代表は予算委で、サミットについて「総合的に良かった」と前向きに評価。生前の安倍晋三元首相が米国の核兵器を共同運用する「核共有」の議論を提唱したことに言及し、「議論しなければならない時期が来ている」と指摘した。

次期衆院選を巡り、維新は24日、泉氏の選挙区に対抗馬を立てると発表。全ての小選挙区への擁立を目指し、選挙準備を急ぐ。馬場氏は質疑の最後に「次の衆院選で野党第1党の議席を目指す」と立民に宣戦布告した。

〔写真説明〕衆院予算委員会で質問する立憲民主党の泉健太代表=24日午後、国会内 〔写真説明〕衆院予算委員会で質問する日本維新の会の馬場伸幸代表=24日午後、国会内

2023年05月24日 20時38分


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