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「核の傘」国民的覚悟を=自民・小野寺氏インタビュー



防衛費の大幅増や「反撃能力」保有を求める自民党の提言をまとめた小野寺五典党安全保障調査会長(元防衛相)は26日、時事通信のインタビューに応じた。米国の核戦力を含む「拡大抑止」に関し、日本防衛のため実際に核兵器が使われる事態に対する「覚悟」を国民的に欠いていると指摘し、議論の必要性を訴えた。主なやりとりは次の通り。

―ウクライナ危機の教訓は。

ロシアは、ウクライナが弱く守ってくれる国もないと誤解したから攻め込んだ。逆に言えば、日本が強く、守る仲間がいれば攻撃されない。これが日本が学ぶことだ。

―米国の拡大抑止に疑念が生まれた。

実際に核を使って脅す国が出た。だから(米国が)ウクライナに入れないのではないか、という不安を持つ。米国は「日本は同盟国だから立場が違う」と常に明確に言うが、提言ではそれをきちんと確認するよう求めている。

「核の傘」に入るということは、「核を使ってでも守ってください」ということだ。その覚悟が皆、すっと抜けている。日本は唯一の被爆国だからそんなことはやってはいけないとか、核の議論をしたらいけないとか言うかもしれないが、現実はそうだ。核の議論をしなくていいのか。

◇「反撃」現代戦に不可欠

―「反撃能力」を持つよう提言した。

一番大きく変わったのは安保環境と防衛装備だ。(日本と米国の)「盾」と「矛」の関係は今でも同じだ。以前は爆撃機が飛んできて爆弾を落とすとか、軍艦がやってきて大砲を撃つとかだったが、今は弾道ミサイルを撃ってくる。違いは相手の領土から飛んでくることだ。だからそれに合わせて反撃しなければ対応できない。ミサイルは東京に飛んできて、日本人が殺される。四の五の言っている話ではない。

―防衛費で何が足りないか。

整備費、部品費が足りない。本来なら部品をあらかじめ潤沢に作り、整備にもお金をかけるべきだ。それだけでなく弾薬が足りない。最終的に国産化しなければいけない。弾が足りないから輸入すると言っても来ない。継戦能力を持っておかないと弱い国だと思われる。

―増額の財源は。

政府にしっかり考えてもらうことだ。こちらは財源のことまで示す立場にない。

〔写真説明〕インタビューに答える自民党の小野寺五典安全保障調査会長=26日午後、衆院議員会館

2022年05月26日 19時17分


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