一般社団法人 日本電子機器補修協会

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磁性材料の原子観察可能に=東大など電子顕微鏡開発



原子レベルの構造を磁場がほぼない状態で観察できる電子顕微鏡を開発したと、東京大と日本電子(東京都昭島市)の研究チームが24日発表した。電子顕微鏡では強い磁場が拡大レンズの役割を果たすため、磁性を持つ材料や電子部品を観察しようとすると変形したり壊れたりする問題があったが、解決できたという。論文は英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。

東京大の柴田直哉教授は、発電機や変圧器、モーターに使われる電磁鋼板や高密度の磁気記録媒体などの研究開発に役立つと指摘。「今後は磁石の源を見たい。原子1個ずつが磁石であり、磁場があると考えられる。観察できれば産業界へのインパクトも大きい」と話している。

電子顕微鏡は見たい試料に電子線を当て、磁場を拡大レンズとして細かく観察できるようにする。柴田教授らは磁場を上下二つのペアとし、試料部分だけ互いの磁場を打ち消し合うよう工夫した。

青色発光ダイオード(LED)の材料として知られる窒化ガリウムの単結晶を観察したところ、間隔がわずか92ピコメートル(ピコは1兆分の1の単位)しかないガリウム原子同士を見分けることができた。

〔写真説明〕磁性材料の原子構造を磁場がほぼない状態で観察できる電子顕微鏡。指し示しているのは開発者の柴田直哉東京大教授=23日、東京都文京区の東大

2019年05月24日 19時05分


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