「今だけモニター価格」注意=美容医療、相談急増―国民生活センター



美容整形や脱毛など美容医療の勧誘で「きょう契約すればモニター価格で安くなる」と割安感を強調して高額な施術を迫るケースが目立っている。モニター契約は勧誘の常とう句で、不安をあおる勧誘も相次ぐ。美容医療の多くは緊急性がなく、国民生活センターは「その場で契約・施術をせず、慎重に判断してほしい」と呼び掛けている。

同センターによると、美容医療を巡るトラブルの相談は2018年度に1980件だったのが、22年度は約2倍の3709件に急増。23年度は7月末時点で、前年の945件を上回る1845件の相談が寄せられ、過去最多ペースという。センターの担当者は「モニター契約を勧める手口が増えたことが要因の一つ」とみている。

30代女性は、約3万円の美肌治療を予約したが、カウンセラーから「モニターになれば20万円」と顔のリフトアップを勧められ契約した。駅前で勧誘された人は無料の医療脱毛を受けた後に「モニター価格」で約46万円を契約し、うその収入を書くよう指示されて個別クレジットを申し込んだという。

男性型脱毛症(AGA)治療クリニックで「今やらなければ間に合わない」などと不安をあおられ、約190万円のモニター契約をした人もいた。

センターの担当者は、ホームページなどでうたうモニター価格は宣伝文句の可能性があると指摘し、「施術をせかされてもいったん帰って考え直してほしい」と話す。

〔写真説明〕国民生活センター

2023年09月19日 05時57分


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