一般社団法人 日本電子機器補修協会
Jリーグは新型コロナウイルスの影響で2月下旬から中断していたJ1の再開を7月4日に決めた。J2とJ3は今月27日から。リーグの運営にあたっては、選手や観客を含め全ての人の対応が一変していく。見えない「敵」とどう共存していくか。課題を探った。
◇検査導入にめど
サッカーは競技の特性上、スポーツの中でも身体接触が多い。相手の血に触れることもあり、声を張り上げた際や、激しい息遣いの中では飛沫(ひまつ)が懸念される。プロ野球との合同対策会議専門家チームの三鴨広繁氏(愛知医科大大学院教授)は、汗による感染の可能性はないとしながらも、「野球と比べれば、接触感染の可能性は高まる。もし選手が感染していたら、一気に広がる確率は上がる」と話す。
Jリーグは選手に週2度、家族にまでPCR検査を求めたドイツ・リーグの厳格な取り組みを参考に、感染リスクを減らす対策を検討。当初困難とされた検査の導入にめどが付き、2週に1度、選手、審判員らを検査する方針だ。練習再開したチームに対しては、万が一に備え、当面は接触プレーを避けるよう呼び掛けている。
ただ、検査の精度は100%ではない。無症状の感染者や、発症2日前から感染の危険性があるのがコロナの厄介なところ。三鴨教授は各クラブで毎日行う健康観察と行動記録の管理が、その穴を補完すると指摘。チーム内と家族らに接触を制限し、異常が2週間なければ、感染の疑いはないとされる。一方で、選手の私的な時間での自覚が問われる問題にもなる。
専門家チームからは、一流の競技者は消耗の激しい運動後、免疫力が低下すると報告されている。三鴨氏は「免疫力が下がれば、ウイルスが少なくても感染する。ボディーコンタクトが多いことを含め、当然のことながら感染リスクは野球より高まる」。コロナと向き合う中で、サッカー特有の課題を指摘した。
【時事通信社】
〔写真説明〕「新型コロナウイルス対策連絡会議」後の記者会見に臨む愛知医科大大学院の三鴨広繁教授(中央)。左端はJリーグの村井満チェアマン=3月23日、東京都港区
〔写真説明〕約2カ月ぶりに全体練習を再開したJ1鹿島=5月28日〓(著作権表示記号)KASHIMA
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2020年06月05日 07時17分
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