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才木、力と技で完封=佐々木朗に投げ勝つ―プロ野球・阪神



九回2死、満員の甲子園に「あと1人」のコールがこだまする。その大声援を初めてマウンドで耳にした阪神の才木は、「すごくどきどきした」。二、三塁のピンチを招いたが、最後の打者を空振り三振に切って取った。被安打3、12奪三振。9イニングを投げ切っての完封は初めてで、「良い経験ができた」と顔をほころばせた。

令和の怪物、佐々木朗との投げ合い。それでも「対戦するのはロッテ打線」と意に介さなかった。投手戦になるのは織り込み済みで「自分のやることをやるだけ」。早いカウントから振ってくる相手を押し込むように、得意の直球をどんどん投げ込んだ。

中盤からは新たな引き出しも。スライダーやカーブをストライクゾーンに集めてタイミングを外し、ロッテ打線に狙い球を絞らせなかった。五回には三者連続で三振も奪った。力強さだけではなく投球術も駆使した快投に、バッテリーを組んだ梅野は「きょうみたいな投球がベスト」と手をたたいた。

右肘の手術を経て、復活勝利を挙げてから1年弱。勝利を目前にした甲子園の騒然とした雰囲気に戸惑う初々しさも見せたが、「(経験を)生かせるようにしたい」。24歳の大器はまだまだ上を目指す。

【時事通信社】 〔写真説明〕完封勝利を挙げ、喜ぶ阪神の才木(左)と捕手の梅野=4日、甲子園 〔写真説明〕力投する阪神先発の才木=4日、甲子園

2023年06月04日 19時12分


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