西武の若林、苦境はね返す2発=先制ソロとサヨナラ2ラン―プロ野球



同点の九回2死二塁。二回に先制ソロを放っていた若林が打席に入った。「後悔するよりは空振りでいい。攻めないと自分の持ち味じゃない」。覚悟を決めてバットを振り抜くと、打球は西武ファンの待つ左翼席へ。劇的なサヨナラ本塁打に、連敗続きで重苦しかったベンチが歓喜に沸いた。

借金が10に膨らんだ前夜、中村剛が選手を集めた。40歳のベテランが投げかけた言葉は「投手と対戦できていない。(相手にとって)怖さがない」。これを聞き、若林は「もっとアグレッシブにいっていい」と背中を押された。この日の2発はいずれも初球。「自分のバッティングをして、打てなかったら相手が一枚上」。腹をくくって投手に立ち向かった。

右翼の開幕スタメンをつかんだが、結果が出ずに一度は2軍に落ちた。必死のアピールで戻ってきた1軍の舞台で、もたらした今季初のサヨナラ勝利。お立ち台では「ゲームに出る以上は、自分が一番いいプレーヤーだと思って全員立たなければ戦う姿勢にはならない」。26歳の言葉が、苦境のチームを勇気づけた。

【時事通信社】 〔写真説明〕2回、先制のソロ本塁打を放つ西武の若林=1日、ベルーナドーム 〔写真説明〕9回、サヨナラの2ランを放ちナインに祝福される西武の若林(中央)=1日、ベルーナドーム

2024年05月01日 23時03分


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