「全仏10連覇」も視野に=小田凱人、赤土で強さ―車いすテニス



【パリ時事】テニスの全仏オープン車いす部門の男子シングルスで19歳の小田凱人(東海理化)が3連覇を果たした。コートでの優勝インタビューでは、「この大会で10連覇を目指して頑張る」と力強く宣言した。

その言葉を現実にできそうな戦いぶりだった。強く鋭いショットが精度を増し、特にバックハンドからのリターンが光った。1月の全豪オープンで屈したヒューエット(英国)を破った決勝では圧巻の4連続リターンエースも。「自分の強さが色濃く出る試合が増えた」と自信を深めている。

クレーコートの全仏を得意にする理由はある。持ち味は速く鋭いショット。サーブからの3球目攻撃やリターンで、相手にボールに触れさせずポイントを奪う積極的なテニスを展開する。車いすは赤土の上だとハードコートほど速く進めず、必然的にどの選手も動きは遅くなる。対戦相手は速いショットに追い付けずラリーに持ち込めないため、小田のプレースタイルにマッチしている。

全仏にはどの大会よりも強い思い入れがある。名前の「凱人」はパリの凱旋(がいせん)門に由来。その街で行われる大会に縁を感じている。四大大会初出場、初制覇も全仏。昨夏には同じ会場でのパリ・パラリンピックも制した。「今が3なら10(連覇)は、いけるという感じがある。あと7年なので26歳か。勝ち続けたい」と笑顔を見せた。

【時事通信社】 〔写真説明〕男子シングルス決勝で雄たけびを上げる小田凱人=7日、パリ(AFP時事)

2025年06月11日 12時42分


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