中国の習主席、米新政権けん制＝ダボス関連会合で講演

【北京時事】中国の習近平国家主席は２５日、シンクタンク「世界経済フォーラム（ＷＥＦ）」のオンライン会合「ダボス・アジェンダ」で講演し、少数の有力国が自らのルールを世界に押し付けることに反対する考えを表明、２０日に発足したばかりのバイデン米新政権をけん制した。

習主席は北京からビデオで会合に参加した。世界の複雑な問題を解決するには「多国間主義の擁護と実践」が重要と指摘。その上で、「国際社会は各国が共に作り上げた規則と共通認識で運営すべきであり、１カ国や数カ国が命令するものであってはならない」と主張した。

さらに「『小さなサークル』を作り、『新冷戦』を行えば、世界を分裂や対抗に押しやるだけだ」と述べ、同盟強化を通じた「対中包囲網」形成を目指すバイデン政権を念頭に批判した。

習氏はまた、中国が新型コロナウイルスの感染抑制と国産ワクチンの開発に成功したのを受け、新興国を中心にコロナ対策の支援を広げていくと強調。引き続き「ワクチン外交」の推進に意欲を見せた。巨大な国内市場の開放を進めることで、世界経済の回復に向けたけん引役を担う考えも改めて示した。

【時事通信社】 〔写真説明〕世界経済フォーラムのオンライン会合で講演する中国の習近平国家主席＝２５日（ＡＦＰ時事）

2021年01月25日 23時01分

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