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「物言う株主」脱ハゲタカ=天下り禁止など提案―株主総会



大株主の立場で企業に経営の見直しを要求する「物言う株主」。かつては、株式売却をちらつかせながら資産売却や配当の増額を迫り、「ハゲタカ」とも呼ばれたが、近年はその姿に変化がうかがえる。本格化した今年の株主総会では天下り禁止のほか、気候変動リスクを踏まえた経営といった、これまでにはなかった提案が目に付く。

香港の投資会社リム・アドバイザーズは24日の平和不動産の株主総会で、東京証券取引所を傘下に持つ日本取引所グループに5年以上勤務した人物の天下り禁止を要求した。平和不は東京・日本橋兜町にある東証ビルを保有。つまり、東証の大家だが、歴代の社長は店子(たなこ)の東証から迎え入れてきた。

リムは、事実上店子により家賃が決められる両社の関係は「不健全」だと問題視し、「賃料が不当に安く設定されるなど、利益が損なわれている」と訴えた。議案は否決されたものの、総会に出席した株主の1人は「提案は理解できる」と話した。

地球温暖化による気候変動がもたらすビジネスへのリスクを軽減するような経営戦略の立案を求めたのは香港投資会社オアシス・マネジメント。投資先が中長期的に成長することが目的の提案で、25日の東洋製缶グループホールディングスの総会で採決される。

目先の利益ばかりを追求する姿勢を改め始めた物言う株主の変化について、大和総研の吉川英徳主任コンサルタントは「他の投資家の賛同が得られやすい議案を出し、存在感を高める狙いがある」と分析する。

天下り禁止などは定款と呼ばれる企業の重要ルールの変更を伴うため、可決には3分の2以上の賛成が必要。通常の議案よりもハードルが高いが、「否決されても賛成票の割合次第では企業側が提案内容を無視するのは困難になる」(吉川氏)といい、結果的に要求が実現することを期待しているようだ。

【時事通信社】

2021年06月24日 18時33分

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