製品価格ごとに賄賂額設定=贈賄側、他とも同様取引か―東京労災病院の贈収賄事件・警視庁



東京労災病院を舞台とした贈収賄事件で、同病院整形外科副部長の浅沼雄太容疑者(41)が、製品の価格ごとに決められた賄賂額を医療機器メーカー側から受領していたことが20日、捜査関係者への取材で分かった。

同病院で使われていない製品にも同様に賄賂額が設定されていたことも判明。警視庁捜査2課は、贈賄側がシェア拡大のため、同じ仕組みで他の病院の医師にも取引を持ちかけた可能性があるとみて調べる。

同課によると、浅沼容疑者は、医療機器メーカー「HOYA

Technosurgical」前営業部長小野田大容疑者(46)らから、自社製品を使うたび、ポイントがたまる仕組みを提案された。1ポイントは1万円に交換可能で、私的な飲食費などの領収書と交換する形でポイント分の現金を受け取っていた。

捜査関係者によると、約2.5万円のインプラントの場合は0.5ポイント、約12万円の製品では1ポイントなどと、使用した製品の価格ごとに設定されていた。同病院で使われていない製品にもポイントが決められていたという。

2018年春ごろに営業活動を始めて以降、同病院での同社製品の利用率は上昇。一部の製品ではシェアが100%にまで拡大した。

浅沼容疑者は22年1~4月ごろ、東京労災病院で同社製のインプラントを優先的に使う見返りに、現金計約50万円を受け取ったとして、収賄容疑で逮捕された。

【時事通信社】 〔写真説明〕警視庁本部庁舎=東京都千代田区

2024年04月20日 14時51分


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