米、対ロ支援に「追加措置」警告=習氏、包囲網けん制―対話維持で一致、国務長官訪中



【北京、ワシントン時事】ブリンケン米国務長官と中国の王毅共産党政治局員兼外相は26日、北京で会談し、ロシアのウクライナ侵攻や中国の過剰生産の問題などを協議した。ブリンケン氏は中国がロシアの防衛産業への支援を中止しなければ制裁も念頭に「追加措置」を講じると警告。一方、習近平国家主席もブリンケン氏との会談に応じ、米国による対中包囲網をけん制した。

米中両政府の発表によれば、習氏は人民大会堂でブリンケン氏と会談し、米中関係について「一定の前進を見せているが、解決すべき問題は多く、さらなる努力が必要だ」と指摘。「両国はライバルではなくパートナーであるべきだ」と述べ、対話の維持に意欲を示す一方、米国による日本やフィリピンとの同盟強化の動きへの警戒感をにじませた。

ブリンケン氏は一連の会談後に記者会見を開き、外相会談などでは、誤算を回避するために軍同士の対話など意思疎通の維持が重要だと強調したと説明。不公正な慣行や電気自動車(EV)などの過剰生産、南シナ海での海洋進出の動きに懸念を示した。欧米諸国で利用禁止の流れが強まる中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」については議題にならなかったという。

【時事通信社】 〔写真説明〕26日、北京で握手するブリンケン米国務長官(左)と中国の習近平国家主席(AFP時事) 〔写真説明〕26日、北京で、握手するブリンケン米国務長官(左)と中国の王毅共産党政治局員兼外相(AFP時事) 〔写真説明〕26日、北京で記者会見するブリンケン米国務長官(AFP時事)

2024年05月02日 08時51分


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