核ごみ搬入、青森県に打診へ=低レベル放射性廃棄物と交換で―電事連が10日にも



原発の使用済み核燃料の再処理に伴い発生する放射性廃棄物の海外からの返還を巡り、電力大手10社で構成する電気事業連合会(電事連)が低レベル放射性廃棄物を受け取る計画を改め、少量の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)に交換して引き取る案を検討していることが9日、明らかになった。

再処理や原発の運転などで生じる低レベル放射性廃棄物の受け入れ施設の完成が遅れているためで、電事連は搬入先となる青森県に10日にも受け入れを打診する見通しだ。

核のごみは、再処理の際に出る放射性廃液をガラスで固めたもの。国内の電力会社はフランスや英国に再処理を委託している。

返還の対象は容器に入った低レベル放射性廃棄物1800本だったが、これを、外部への放射線の影響が等しくなるよう、核のごみ20本に交換し、青森県内の既存施設で一時貯蔵することを検討する。

国は、使用済み燃料からまだ使えるウランとプルトニウムを再処理工場で取り出し、繰り返し発電に使う「核燃料サイクル」を掲げているが、要となる再処理工場は完成していない。また、核のごみを埋設する最終処分場の場所も決まっていない。

【時事通信社】

2024年10月10日 07時12分

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