政府は7日、医療費が高額となった場合に患者負担を抑える「高額療養費制度」の負担上限額について、今年8月の引き上げを見送る検討に入った。8月に予定通り引き上げた上で、2026年8月以降は再検討する方針だったが、患者団体から批判が相次ぐなど世論の理解が得られていないと判断した。
石破茂首相は7日午後、患者団体と面会する。首相は午前の参院予算委員会で「きちんと患者団体の方々の話も聞いた上で政府として判断する」と語った。
政府は当初、上限額を25年から27年にかけて3段階で引き上げる方針だった。その後、直近12カ月以内に3回利用すると4回目から負担額を軽減する「多数回該当」については、現行のまま据え置くと修正。さらに首相は2月28日の衆院予算委で、今年8月の引き上げは予定通り実施した上で、26年8月以降の在り方を今秋までに判断すると表明していた。
【時事通信社】
〔写真説明〕参院予算委員会で答弁する石破茂首相=7日午前、国会内
2025年03月07日 13時09分