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利下げカード温存=米中貿易協議見極め-FRB



【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は19日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、利下げを見送った。景気の最大のリスクである米中貿易問題の事態打開を目指し、月末に予定されている両国首脳会談の結果を見極めるため、利下げカードを温存する賭けに出た。

「収まっていた逆風が5月以降に再発した」。パウエル議長は会合後の記者会見で、米中貿易協議が5月の前回会合直後に物別れとなり、双方が追加関税を拡大し合う事態になったことを念頭に、「米経済の不確実性が顕著に高まった」と警戒感を示した。

FOMC参加者17人の政策見通しでは、前回3月時点で0人だった利下げ予想が一気に8人となる一方、2回の利上げ予想は2人から0人となった。FRBの政策スタンスが、景気悪化を回避する「予防的」な利下げに傾いていることを示した。

今会合では、首脳会談の結果を確認するため利下げを見送った。個人消費の持ち直しで「(利下げを)待ち過ぎるリスクはそれほど大きくない」(パウエル議長)と判断。政策金利が2%台しかなく、景気を下支えする利下げカードが限られる状況も考慮したとみられる。

しかし、これまで好調だった雇用に陰りが見え、インフレ率も低水準にある。景気悪化の回避は「(成長に勢いがあるうちの)早期の利下げが効果的」(エコノミスト)との見方もあり、今後、貿易摩擦の不確実性が強まれば、FRBの対応が後手に回る恐れがある。

FRBに露骨な利下げを迫るトランプ米大統領の介入も波乱要因だ。欧州中央銀行(ECB)が検討する金融緩和を「米国に極めて不公正」と批判している。パウエル議長の解職を検討していると報じられる中で、人事をちらつかせてFRBを金融緩和合戦に追い込めば、市場の「引き下げ催促」に一段と弾みがつく可能性がある。

【時事通信社】 〔写真説明〕19日、米連邦公開市場委員会(FOMC)後に記者会見する連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長(EPA時事)

2019年06月20日 15時57分


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