北朝鮮「衛星」打ち上げも声明なし=米中が非難応酬―国連安保理



【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会(15カ国)は2日午後(日本時間3日午前)、北朝鮮が5月31日に弾道ミサイル技術を利用した「軍事偵察衛星」を打ち上げたことを受け、日米などの要請に基づき緊急の公開会合を開いた。しかし、中国とロシアは「米国に原因がある」と主張。非難声明など安保理として一致した対応は取れなかった。

北朝鮮による弾道ミサイル技術を利用した発射は、対北朝鮮安保理決議で禁じられている。中ロを除く各理事国は会合で、非難や懸念を相次いで表明。ウッド米国連代理大使は「(発射を)最も強い言葉で非難する」と指弾し、中ロに対し、糾弾の輪に加わるよう促した。

これに対し、中国の耿爽国連次席大使は、4月の米韓首脳会談で発表された米軍戦略原子力潜水艦の韓国寄港などを盛り込んだ「ワシントン宣言」に言及。「他国の懸念を無視している」と米国批判を展開した。

ウッド氏はこれを受け、2度目の演説を行い「同宣言は北朝鮮の核・ミサイル開発に対応するためのものだ」と反論。これに耿氏も再度意見を述べ、非難の応酬となった。

【時事通信社】 〔写真説明〕2日、ニューヨークの国連本部で、北朝鮮による「軍事偵察衛星」打ち上げを受けて開かれた安保理緊急会合

2023年06月03日 08時59分


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