米自動車労組、スト拡大=GM、ステランティスの38拠点



【ニューヨーク時事】米自動車大手3社の従業員が加盟する全米自動車労組(UAW)は22日正午(日本時間23日未明)、ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーを傘下ブランドに持つステランティスの2社が誠実に労使交渉に臨んでいないとして、追加で両社の米国内20州にある部品供給拠点38カ所をストライキ入りさせた。フォード・モーターとは交渉に一定の進展があったとして、対象拡大を見送った。

「ビッグスリー」に対し大幅賃上げなどを求めているUAWは15日、3社全てを対象に史上初の一斉ストを開始。各社の米国工場1カ所ずつで計約1万3000人が職場を離脱しており、この3カ所でのストも継続する。

米メディアによると、新たにスト入りした38カ所には約5600人の組合員がいる。これらは自動車販売店に修理用部品を送る拠点で、ストが長引けば顧客へのサービスに影響が出そうだ。

UAWのフェイン会長は22日、フォードが物価上昇に連動する賃金体系の再導入を認めた点などを挙げて「合意に向け真剣に取り組んでいる」と評価。一方、GMとステランティスについては「もっと努力する必要がある」と突き放した。報道によると、3社とも今後4年間で2割の賃上げを提示しているが、UAWは4割の引き上げを要求しており、隔たりは大きい。

【時事通信社】 〔写真説明〕「ストライキ中」と書かれたプラカードを掲げる全米自動車労組(UAW)の組合員ら=22日、米ミシガン州(AFP時事)

2023年09月23日 05時33分


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