レールガン開発で米軍に要員派遣=過去に研究、知見吸収―防衛装備庁



電磁力により弾丸を高速で発射する「レールガン」開発を巡り、防衛装備庁が米海軍に要員を派遣していることが21日、分かった。レールガンを研究していた米国のノウハウを吸収し、早期実用化につなげる狙いがある。複数の政府関係者が明らかにした。

装備庁は2016年度にレールガンの開発に着手。23年には海上自衛隊の艦艇を使って世界初となる洋上での射撃試験を行い、「可能な限り早期」の実用化を目指している。

レールガンは火薬を用いる従来の火砲より低コストで、迎撃も難しい。戦略環境を一変させる「ゲームチェンジャー」として自衛隊が期待を寄せる新たな装備品の一つだ。車両や艦艇に搭載し、対地・対艦攻撃やミサイル迎撃などでの活用を想定しているが、命中精度の向上や装置の小型化などの面で依然として課題がある。

装備庁は23年11月から研究職の技官1人を米海軍の研究機関に派遣。レールガン研究に携わった関係者の話を聞いたり、設備を視察したりしているという。任期は今年6月までで、帰任した後に別の要員の派遣を検討する。

【時事通信社】 〔写真説明〕防衛装備庁が試作した「レールガン」(同庁提供) 〔写真説明〕米海軍艇の上に展示された「レールガン」の試作品=米西部カリフォルニア州サンディエゴ(同軍提供)

2024年05月21日 18時06分


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