独仏、リブラ認めず＝欧州での展開に打撃

【ベルリン時事】ドイツとフランスの財務省は１３日、米フェイスブック（ＦＢ）が２０２０年の導入を目指す暗号資産（仮想通貨）「リブラ」について、金融政策に関する国家の主権が侵害される恐れなどがあるとして、利用を認めないとする共同声明を発表した。

欧州の両輪である独仏が拒否の姿勢を明確にしたことで、将来的なリブラの展開には大きな打撃となりそうだ。声明は「私的団体が国家の専権事項である金融政策の権限を握ることはできない」と強調した。

リブラは、銀行口座なしでもスマホで簡単に決済でき、手数料もかからないとの触れ込みだ。ビットコインと違い、ドルなど実際の通貨を裏付け資産とするため、激しい値動きもしにくいとされる。ただ、マネーロンダリング（資金洗浄）などに悪用される可能性が指摘されている上、金融政策を通じた中央銀行のコントロールが効かず、金融安定へのリスクになるとの懸念も強い。

2019年09月14日 08時35分

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