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大企業発のスタートアップ支援=一部出資でも税優遇適用―政府・与党調整



政府・与党は2023年度税制改正で、大企業発のスタートアップ(新興企業)を支援するため、税制優遇措置を拡充する方向で調整に入った。関係者が2日、明らかにした。大企業が事業の一部を独立会社として完全に分離する際に適用する「スピンオフ(分離・独立)税制」の要件を緩和。大企業が一部出資しながら分離する場合にも優遇措置を適用する。大企業が事業再編を行いやすくする狙いもある。

今月上旬の与党税制調査会の小委員会で最終的な調整に入り、中旬にまとめる23年度与党税制改正大綱に盛り込む。

スピンオフ税制は一定の要件を満たすと、事業を分離した際の経営資源の譲渡益などにかかる課税が繰り延べられる仕組み。事業を切り出した企業とその株主双方に恩恵がある。

要件緩和により、資本関係を部分的に維持したままでも税制優遇を受けられるようになれば、分離会社は親会社から資金、ノウハウ両面で協力を受けながら段階的に独立することが可能となる。

経団連は「スピンオフは大企業から有力なスタートアップを生み出すために有効な手法だ」として制度拡充を求めている。

スタートアップ育成に向けた税制改正では、企業の合併・買収(M&A)に関連した税優遇や、創業者ら個人が保有株の売却益を元手にスタートアップに投資する場合の非課税措置なども調整している。

〔写真説明〕自民党税制調査会総会=11月18日、東京・永田町

2022年12月02日 17時38分


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