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有森也実「芝居で日常が華やかに」 舞台「ある八重子物語」で芸者役



女優の有森也実が、17日に初日を迎えた劇団民芸とこまつ座の提携公演「ある八重子物語」に客演している。新劇出身の新派女優、初代水谷八重子(1905~79年)へのオマージュを込めた人情喜劇で、芝居好きの人々がにぎやかな騒動を繰り広げる。有森は「生活の中に芝居があることによって、何でもない日常が華やかになり、笑いがあふれる。見る方も演じる方も楽しめるすてきな芝居だなと思います」と手応えを口にする。

井上ひさしが初代八重子の十三回忌追善公演のために書き下ろし、91年に初演された。舞台は戦前から戦後の東京・柳橋。熱烈な八重子ファンの町医者と、新派マニアの医院の人々の日常が、「滝の白糸」「婦系図」「日本橋」など新派の名作のせりふや人物設定を巧みに織り込みながら描かれる。昨年12月に上演された舞台が好評で、再演となった。

「八重子にそっくりの声を持つ」芸者・花代役を演じる有森。奈良岡朋子や樫山文枝と舞台「放浪記」で共演しているが、民芸の公演に出るのは今作が初めて。「稽古が本当に丁寧。みんなで考えながらつくっていくので、毎日楽しかった。いつまでもお客さまでいたくないと思って、ずかずか入っていきました」と振り返る。

「この1年、心に大きな穴が開いたみたいだった」という有森は、「井上先生が生前おっしゃっていたように、演劇は生活に必要なお米のようなもの」だと感じている。花代の先輩芸者の弟が「日本人は制約や不自由から特別のものを生み出す才能に長けている」と女形が誕生した背景を語るせりふを引いて、「今回のコロナ禍でも、日本人が昔から持っているスピリットを勇気に」と語る。

東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで27日まで。視覚障害者対象の事前舞台説明会を20日、24日、26日の公演前に実施。聴覚障害者には台本の事前貸し出しを行う。 〔写真説明〕「ある八重子物語」で芸者・花子役を演じる有森也実(撮影:谷古宇正彦) 〔写真説明〕「独特のリズムがある井上先生の言葉を大事に演じたい」と話す有森也実(劇団民芸提供)

2021年06月18日 08時00分


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