政府、ＬＧＢＴ指針の議論着手＝保守派の反発懸念、策定見えず

政府は９日、ＬＧＢＴなど性的少数者に関する関係府省連絡会議の初会合を内閣府で開催した。６月成立の理解増進法に盛り込まれた指針や基本計画の策定も見据えて議論する。ただ、保守派の反発も考慮して慎重に検討を進める方針で、策定のめどは立っていないのが実情だ。

会議の冒頭、小倉将信共生社会担当相は「全ての人が互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に取り組む」と強調。「まずは関係省庁の取り組みを整理しつつ、基本計画や指針の策定に向けた連絡調整を行いたい」と語った。

基本計画、指針の策定に向けてはトイレや公衆浴場、教育現場での指導の在り方など論点は多岐にわたる。このため、策定の具体的なスケジュールや検討体制は定まっておらず、内閣府の担当者は「策定時期を明示できる状況ではない」と語った。

今後、当事者や有識者へのヒアリングも視野に入れており、関係者によると有識者会議を設置する案も出ている。次回会合は９月後半をめどに開く。

〔写真説明〕ＬＧＢＴなど性的少数者に関する関係府省連絡会議の初会合であいさつする小倉将信共生社会担当相（右奥）＝９日午前、東京都千代田区

2023年08月09日 19時24分

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