国有地を58年間無償使用=埼玉県、競艇の大画面も―関東財務局に指摘・検査院



財務省関東財務局が埼玉県に管理委託する戸田公園(同県戸田市)内にある国有地の運用状況を会計検査院が調べたところ、本来は国が有償で貸し付けるなどすべきなのに、県が58年間、無償で使用していたことが11日、分かった。

公園内の競艇場周辺には、競艇のオッズ(賭け率)を示す大型スクリーンが同財務局の承認がないまま設置されるなどしていた。

検査院によると、戸田公園内の国有地約2万2000平方メートルが適正に運用されているかを調査したところ、1966年に県が同財務局から管理の委託を受けて以降、無償で使用していた。

当初、委託は有償の貸し付けに切り替えるまでの暫定措置だったが、契約書はなく、期限も決められていなかった。82年には国有地に競艇の大型スクリーンが設置された。

検査院は、同財務局がこうした状況を把握していたのに対応していなかったと指摘。同財務局に対し、速やかに有償での貸し付けに切り替えるか売却するかして国有地を適正に管理するよう求めた。

〔写真説明〕戸田公園(埼玉県戸田市)内に設置された競艇の大型スクリーン(会計検査院広報室提供)

2024年10月11日 17時05分


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