日本中央競馬会(JRA)は11日、女性騎手としてJRA最多の166勝を挙げた藤田菜七子騎手(27)の現役引退を発表した。
競馬開催前に入らなければならない宿泊施設にスマートフォンを持ち込み、外部と通信する不適切使用が判明。JRAによると、騎乗停止処分を科されることが発表された10日に本人が引退届を提出し、11日付で騎手免許が取り消された。
公正確保のため、宿泊施設などでの外部との通信は禁じられている。JRAは9、10の両日に面談を実施。昨年4月ごろまでにきゅう舎関係者3人と通信していたことが分かった。昨年の調査では「SNSと動画を閲覧した」と証言して厳重注意した経緯もあり、JRAの松窪隆一審判部長は「虚偽の申告もあった」と説明した。
2016年にデビューし、19年に日本人女性騎手として初めてJRAの重賞を制覇。今年7月にはJRA職員との結婚を発表し、現役を続ける決意を示していた。
【時事通信社】
〔写真説明〕藤田菜七子騎手
2024年10月11日 20時39分